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注意:これはデバイスの問題ではありません

ニューハンプシャー州マンチェスターの郊外に位置するゴフズタウン学区では、すべての教師がノートパソコンを持ち、各学校に複数の可動式及び固定式ラボがあり、すべての建物に学生がデバイスを2~3台まで持ち込むことができます。

この学区はどのようにして、5校全体で3,000人の学生に対し、このように技術に恵まれた環境へのアクセスを提供しているのでしょうか?IT責任者ゲイリー・ジロリモン氏に尋ねると、答えは簡単:デジタルイニシアチブを開始する前に、現在と将来の需要に対応するための堅牢なバックエンドインフラストラクチャーを計画及び実装するのです。

ゴフズタウンは全国の多くのK-12学校と同じく、パーソナライズ学習が遍在しており(CDE調査に対する教育指導者の全回答者が、パーソナライズ学習の実施を計画したと回答)、1:1とBYODの取り組みが基準です。

2015年度ピアソン社モバイルデバイス調査では、10人中8人の生徒が、学校関連の作業のために学校で毎日ノートパソコンやその他のデバイスを使用していることが判明しました。

学区にはデバイスが溢れているため、それをデジタルイニシアチブの中心に置くのは簡単なことなのです。しかし、ゴフズタウンが承知しているように、デバイスの先を見据えることが賢明でしょう。このような取り組みを成功させるには、学校や学区が総合的なバックエンドインフラストラクチャーを設計及び実装し、他の重要なベストプラクティスに倣う必要があります。

最近の調査では、10人中8人の生徒が、学校関連の作業のために学校で毎日ノートパソコンやその他のデバイスを使用していることが判明しました。

準備できていない落とし穴

学校がWeb対応デバイスを提供するか学生に持参させるかに関わらず、バックエンドインフラストラクチャーにより、インターネット接続の需要増加をサポートしなければなりません。また、職員、生徒、教師がオンラインでより多くの時間を過ごしていることに伴い、学校は必然的に生じるセキュリティ、プライバシー、その他の問題に対処するための方針を準備する必要があります。学校は技術公開前に、これらのベストプラクティスをしっかり実行することが望まれます。

ロサンゼルス統一学区(LAUSD)は、適切に計画が行われない場合何が起きるのかを示すモデルです。この学区では13億ドルを投下して生徒と教師のために約70万台のiPadを購入することを計画していましたが、2014年夏、ソフトウェアの故障、契約の入札プロセスについての懸念、学区のインフラを公開に間に合うようアップグレードできるか否かの疑問を残して終了しました。

LAUSDだけではありません。多くの学区が同様の問題に直面しています。マサチューセッツ州バーリントン・ハイスクールの指導者達は、ネットワークを計画する際、生徒の個人デバイスを見落としていました。デバイスの過剰供給により、食堂の近くなど、高トラフィックエリア内にあるすべての教室のネットワークが遅くなったり、アクセス不能になったりしました。他の学校は、ネットワーク需要の増加に対応するために仕上げたスイッチ、ルーター、その他のハードウェアの断片的なシステムに悩まされています。このアプローチにより、学区はネットワーク停止の危険性を孕み、セキュリティの脆弱性に直面し、ストレージ不足に苦しむ可能性があります。生徒と教師を失望させ、学習にマイナスの影響を与えているのです。

「[ネットワークのアップグレード前]私たちは長年、ニーズの発生に従い、多かれ少なかれ単にまとめただけの、さまざまな製品を寄せ集めていました」と、ゴフズタウン学区のジロリモン氏は述べます。「少なくとも6業者のスイッチを使用していたことは間違いありません。」

今日と明日のためのインフラストラクチャー計画

真に高度なデジタルイニシアチブに必要とされる接続レベルを提供し、ネットワークの速度低下や停止を回避するため、インフラストラクチャーに関する検討を計画プロセス全体を通じて広めなければなりません。また管理者やIT専門家は、有線とワイヤレスの両方のネットワークをアップグレードする際に、将来のニーズを予測する必要があります。ゴフズタウンは他の学区によって再現可能な途切れのないバックエンドインフラストラクチャーを構築する際に、いくつかの措置を成功させました。

アップグレードの前におけるゴフズタウンでのハードウェアの寄せ集めは、システムの維持が複雑であり、学区が最近のより高速なワイヤレスインフラストラクチャーへのアップグレードを最大限に活用することができなかったことを意味します。有線ネットワーク内の旧式のスイッチは、ワイヤレスネットワークに追加容量がある場合でも接続速度を遅らせていました。学区の指導者は変更が必要であることを知っていました。そこで有線ネットワークインフラストラクチャーを1ギガビットから10ギガビットへアップグレードすることを認めて有線とワイヤレスの両方のアクセス速度を最大化し、学区の長期的な技術ニーズを1つの合理化システムにより満たしたのです。学区がそこにたどり着いた方法をご説明しましょう。

ネットワークハードウェアの標準化と統合。他のベンダーのオプションを評価し、学校の設定で数種類をテストした後、コストや使いにくさを基準に排除してから、ジロリモン氏とそのチームは、学区のネットワークハブにネットギア® ProSAFE® LANアクセス及びアグリゲーションシャーシM6100シリーズを選択しました。ネットギア担当者の助けを借りて、彼のチームはM6100をゴフズタウン・ハイスクールに設置、5ヵ所の各中間地点にあるネットギア ProSAFE M5300シリーズマネージスイッチへの光ファイバー接続により、ネットワークの中核としての役割を果たしています。チームは追加ProSAFE スイッチを、M5300sに直接接続させ、同様に5ヵ所に設置しました。すべてを結び付けるために、ネットワーク全体の管理にはProSAFE管理システム(NMS300)を使用しています。ネットワークの管理は随分簡単になりました。ジロリモン氏とそのチームは、問題を警告し、多くの場合、ほぼ瞬時に修正を可能にするウェブベースのプログラムを使用して、統合されたハードウェアを監視することができます。

「私たちはすべての建物において同じ均一なネットワークを備えており、ネットギアのNMS300ソフトウェアを使用することで、1つの場所からネットワークを管理することができます」とジロリモン氏は述べます。「稀に問題が発生した場合には、ソフトウェアがすぐに私たちに警告します。そして多くの場合、エンドユーザーが故障に気づく前に、問題を解決することができるのです。」

Eレート投資の最大化

本稿で概説するアップグレードの実施には、旧式のインフラストラクチャーを使用している多くの学区に時間とお金への両方の投資を要します。Eレート資金調達は、学校がコストを相殺し、21世紀のデジタルニーズを満たすことができる総合的なインフラストラクチャーを構築するために、有線及びワイヤレスネットワークへの投資を最大限に活用することができる1つの方法です。Eレート割引は機器やサービスのコストの20~85%を範囲とするもので、学区が自社の技術予算を拡張することを可能にします。1

Eレートエリジブルブロードバンド内部接続

  • ・ ローカルエリアネットワーク(LAN)またはワイヤレスローカルエリアネットワーク(WLAN)環境(ワイヤレスアクセスポイントなどの)で使用されるアクセスポイント
  • ・ 内部ブロードバンド接続に使用されるアンテナ、ケーブル、コネクター、関連構成品
  • ・ キャッシング
  • ・ ベンダーのインターネット接続サービスの標準構成品として提供される基本的なファイアウォール保護とは別の、ファイアウォールサービスと構成品
  • ・ スイッチ
  • ・ ルーター
  • ・ ラック
  • ・ 無停電電源装置(UPS)/バッテリバックアップ
  • ・ ワイヤレスコントローラーシステム
  • ・ 校舎や図書館を通じて高速ブロードバンドを展開するために使用されるこのリスト上の構成品をサポートするソフトウェア

「[より速い学校間接続速度]は、性能とハードウェア統合の点において、驚くべき変革をもたらす存在になろうしています。私がここに来てから経験した学区技術の中で、最大のパラダイムシフトになるでしょう。そしてこれを実現するのが、私たちの新しいネットギアのインフラストラクチャーなのです。」

- ゴフズタウン学区IT責任者、ゲイリー・ジロリモン氏

ネットワークセキュリティを高める。

新しいネットワークからも、ゴフズタウン技術チームはネットワークのセキュリティを向上させることができました。例えばジロリモン氏は、新しいスイッチにより別々の安全な有線及びワイヤレスLANを設定し、オープンアクセスネットワークにVLANを充てることができたと言います。生徒のデバイス用のネットワークは、成績表や標準化されたテストスコアなどの機密データが含まれている場合がある学校のネットワークから分離されます。BYODの接続に使用されるオープンなネットワークも内容にフィルタがかけられており、生徒は学校のシステムにいながら不適切な資料にアクセスできないようになっています。

「[アップグレード]について話し始めると、私たちにとってのセールスポイントの1つは、生徒が所有するデバイスに分離したオープンネットワークを提供し、その安全を保つためにコンテンツフィルタリングを適用できることです」と、ジロリモン氏は述べます。「私たちは彼らのプライベートなデータプランをブロックすることはできませんが、生徒は、私たちのネットワークが内容にフィルタをかけていることを知っているにもかかわらず、それを使用したいため、[学校の作業のために]彼らはデータ記録を使用していません。それは誰にとってもWin-Winなのです。」

将来の計画。

総合的なハードウェアシステムと直感的なメンテナンスソフトウェアがあることも、学区の技術スタッフが高価な外部エンジニアリングサポートを使わず迅速にシステム管理ができることを意味します。ゴフズタウンは2016年夏からさらなる削減を実現します。新しいネットギアのスイッチの光送信機と受信機により10ギガビットが有効になる学校間で、ダークファイバーベースのワイドエリアネットワーク(WAN)のインストールが完了するのです。これまで学区は地元の電話会社から購入した高価な帯域幅によって建物を接続していました。

自己管理型光ファイバー環境への変換により学区の建物間の接続速度が劇的に増加、大幅コスト削減と途切れのないデータ共有が可能になります。またゴフズタウンでは、学区の建物がより速く効率的に通信することができると、個々の学校で高価なサーバーや他の機器を統合する必要はありません。

イニシアチブ成功のために重要な検討事項とアドバイス

大規模なネットワークのアップグレードに着手したり、デジタルイニシアチブを導入したりする場合、学校や学区の指導者は、次の質問から始めなければなりません。

学区は、技術イニシアチブにより達成が期待される長期的なビジョンと教育目標を確立していますか?

これは、技術イニシアチブを教育成果に結び付け、技術のための技術実施は避けることが重要です。これは教育を成功させるための将来のビジョンを確立において、教師、生徒、保護者、地域社会に関与するために役立ちます。

しっかりした専門的な開発計画がありますか?

教師は技術的なツールや取り組みを理解し、それを教室で最大限に活用する必要があります。つまり教員養成は、プログラム公開日以前に開始する必要があるということです。例えば、イリノイ州ラウンドレイク地域学区116では、生徒に対する1:1プログラムを開始する前に、通年ですべての教師にノートパソコンを支給しました。毎日自宅にコンピューターを持ち帰り、技術性の高い授業を思いつくよう教師を奨励することを目的としています。2

学区はどのようにして、学生、職員、地域社会などの利害関係者へ計画を伝えますか?

コミュニケーションは、技術のアップグレードや取り組みにおいて利害関係者を取り込むための鍵となります。管理者やIT専門家は、学校ベースのブロードキャスト、オープンアクセスのワイヤレスネットワーク情報などを通じて、地域社会にとっての技術のメリットの一部を伝えることができます。

インフラストラクチャーは、将来のニーズをサポートすることができますか?

例えば、3~5年でいくつのデバイスを学生は持ち込むようになるでしょうか?ジロリモン氏は、高校生がキャンパスに2~3台のデバイスを持参することは珍しくないと言います。彼はその数が今後増え続けると予想します。

どうやって学区はイニシアチブを公開しますか?

高度な計画により、アップグレードを合理化し、新しくデジタルイニシアチブを展開する際の問題を防ぐことができます。ゴフズタウンでは、すべての機器を開梱し、ライブラリにそれをレイアウトするような単純な手順により、有線ネットワークのアップグレード中に容易にインストールできるようになりました。「私たちのライブラリ全体が、学区ネットワークの一種のモデルのようでした」と、ジロリモン氏は述べます。「私たちはパッチケーブルを使用し、それをセットアップするつもりだった通りにすべてをつなげました。」

ゴフズタウン学区では、すべての教師がノートパソコンを持ち、各学校に複数の可動式及び固定式ラボがあり、すべての建物に学生がデバイスを2~3台まで持ち込むことができます。

最終的にジロリモン氏は、この光ファイバネットワークにより、高校にあるローカルケーブルアクセススタジオが、すべての町の建物からのライブイベントをブロードキャストできるようになることを期待しています。これらの放送には、スポーツイベント、学校の公演やプレゼンテーション、町の会議、近くの山の頂上からのライブフィードが含まれます。これにより、ゴフズタウンの住民は税金や技術が学生のためのユニークなパーソナライズ学習経験に変換される方法をじかに見ることができるのです。

「それは性能とハードウェアの統合の面で、驚くべき変革になるでしょう」と、彼は高速の学校間接続速度について語ります。「私がここに来てから経験した学区技術の中で、最大のパラダイムシフトになるでしょう。そしてこれを実現するのが、私たちの新しいネットギアのインフラストラクチャーなのです。」

おわりに:デジタルイニシアチブの有効化

ほとんどの教師、学生、職員が、設備格納室のドアの後ろに隠れているサーバーやスイッチについて知らない、またはあまり気にしてしません。しかし、バックエンドのインフラストラクチャーは、今日の教育で行われているデジタルトランスフォーメーションにおいて不可欠な要素です。学区は次のデジタルイニシアチブを公開する前に、有線及びワイヤレスネットワークはその計画に電力を供給することが可能であるかどうかを評価する必要があります。サポートするためのインフラストラクチャーがなければ、生徒の机にある新しいタブレットは高価な文鎮と化してしまうからです。

注釈

本稿はネットギアからの情報と提供により、デジタル教育センターカスタムメディア部門によって作成及び執筆されました。

デジタル教育センターは、K-12及び高等教育の技術動向、政策、資金調達に特化した国家研究諮問機関です。当センターは教育と産業界の指導者に意思決定支援と実用的な洞察力を提供し、21 世紀の新技術を効果的に組み込むことを支援しています。

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